飛翔

日々の随想です

2011-11-01から1ヶ月間の記事一覧

「ヘンリ・ライクロフトの私記」

ヘンリ・ライクロフトの私記 (岩波文庫)ギッシング岩波書店 愛読書が何冊かある。その中でも読むたび、自分の年齢をかさねるごとに、読後感が変化し深まるものがある。それはジョージ・ギッシング著『ヘンリ・ライクロフトの私記』(岩波書店)である。 南イ…

ブラジル式結婚式の招待状

ご近所のブラジル人一家に日本語を教えているが、その一家の長女ジェシカ(20歳)が12月17日に結婚することになった。母親のローズと長男(18歳)ラファエロが招待状を持ってやってきた。 母親のローズはまだ42歳。再婚である。元夫が娘の結婚式に…

漬け込みフルーツ作りと徹夜

今日は美容院へ行く日。美容院の帰りが怖い。 なぜかって?美容院はJR名古屋駅ツインタワービルの51階にある。高所恐怖症かって? そうじゃないの。51階の下にあるブティックが「おいで、おいで」と私を誘うからだ。つい、ここで買わなくてもよいもの…

宵待草のやるせなさ

今日は一通の通知を待ち焦がれていた。まるでラブレターが来るのを待ってでもいるように。そういえば、 ♪待てど暮らせど来ぬ人を 宵待草のやるせなさ 今宵は月も出ぬさうな という古い歌があったっけ。宵待草~竹久夢二・絵遊び~ 2008年カレンダーハゴロモこ…

たのしみは 心をおかぬ友だちと笑ひかたりて腹をよるとき

午後から曇り空の日曜日。 昨日ふとしたことで知り合った中年男性との出会いに思いをはせた一日だった。コンピューターのソフトを開発しているその人と話をしているうち、英語能力についての話題となった。先日受けたTOEIC(英語能力測定)を偶然にも同じ日…

葵上

秋から冬にかけて能楽の各流派をはじめとして狂言、笛、鼓、太鼓などのお囃子の弟子たちの発表会が能楽堂で催されて盛んな頃となる。それに向けて稽古も厳しさが増す。 今日のお稽古でも能楽堂での晴れ舞台に向けていつもより厳しい稽古となった。 今日の稽…

11月ももう終盤になってきた。紅葉狩りに出かける人も多いことだろう。 この紅葉もあっというまに散ってしまう。その散ってしまうまでの限りあるの美を愛でてやろうとする心が美しい。 紅葉はかぎり知られず散り来ればわがおもひ梢(うれ)のごとく維(ほ…

ヴイヤベース

寒い時野菜と魚介類がいっぱい入ったおいしいヴイヤベースはいかがでしょう。 材料: 水300cc サフラン小さじ半分 固形スープのもと一個 たまねぎ2/1個 白ねぎ1/2 セロリ1本 にんにく 白ワイン150cc トマトの水煮缶 たら、えび、アサリ、いか、など。ヴイ…

学ぶに遅すぎることなし

今日は木枯らしが吹く寒い一日だった。 江戸っ子のだて薄着というけれど、私も江戸っ子の端くれ。真っ赤なベルギーのポロ競技ポロシャツにジーンズ、その上にミンクのベストを羽織って出かけた。ベストから出た腕が寒い寒い。 今日は学校のある日。プレゼン…

四葉のクローバー

今日は愛犬クッキーの三回忌。愛らしい在りし日の写真を見ると胸がつぶれるほどさびしく、愛しくなる。 今頃天国の野原で仲間たちと走り回っていることだろう。三年前の哀悼の一文を載せる。 わが家の長男坊は十一歳十一ヶ月。 親ばかと言われようが何しよう…

妻の右舷

11月22日は「いい夫婦の日」だそうな。 夫や妻。最も身近な者である。 でも、身近すぎて、知っているようで知らないのが妻だったり、夫だったりする。 そんな自分の伴侶についてこの人はこんな詩を書いた。妻の右舷四元 康祐集英社このアイテムの詳細を見る …

現実の世界の多様性

明日のプレゼンテーションの文面を考えているうち、一日が過ぎてしまった。 小雨降る寒い一日だった。最近、著しい心境の変化で世界観が変わった。何でも見てやろう、聞いてやろう、覗いてやろう、そんな視点で世間をみつめている。なんだかおもしろそうだけ…

柚子風味のマルググリット型ケーキ

庭の柚子の木に実がたくさん成った。毎日、ぜいたくにも、「ゆず風呂」ざんまいだ。浴槽一面にゆずを浮かべてはいる「ゆず湯」はあったまって香りが良くて癒される。ゆず湯だけではもったいないので柚子風味のマーガレット型ケーキをつくることにした。 材料…

11月22日「いい夫婦の日」

今日11月22日は「いい夫婦の日」だそうな。 みなさん、善き一日でありますように。 今日は今年一番の寒い一日だった。午前中は夫の秘書役として名古屋までお供。秘書と言ってもカバン持ち。 秘書の謝礼はサバずし。これが「すきやばし次郎」で修業した人…

I'm OK You're OK

先日受けたTOEICの結果がでた。今は便利でインターネットで自分の成績結果を見ることができる。 990点をめざしていたのだけれど、なかなかおもうようにはいかないようだ。 え?結果を発表せよって?冗談はよしこちゃ〜ん! TOEICは合否がでるわけでなく、…

「Amore、Cantare、Mangiare!(アモーレ・カンターレ・マンジャーレ!)」

雨の中フォロ・ローマノの遺跡群。(2010年 3月撮影 ローマ) 今日は寒い一日だった。イタリア語のレッスンに午後からでかけた。 少ない人数で、実戦イタリア語を旨としているので、話す、話す、話す。 後ろの席の女性が最高に愉快な人なのでペアで会話する…

冬姫牡丹

きれいな花がひっそりと咲く時期となった。 名まえは西洋風に呼んでも素敵だけれどが、和名はさらに素敵。 その名もクリスマスローズ。 和名は「冬姫牡丹」 クリスマスにまつわる思い出はきっと皆さんにもおありでしょう。 父は家庭的な人では決してなかった…

「隻手(せきしゅ)の音声(おんじょう)」

待つということは辛抱がいる。この「待つ」と「辛抱」が大の苦手な私は、待てないいらだちで、どれだけ多くのことを失っただろうか。最近同じ轍をふまないように、意識して「待つ」努力をしている。 答えを「待つ」。状況の変化を焦らず「待つ」。辛抱しなが…

深代惇朗の『続 天声人語』

凝縮した言葉を紡ぐことは難しい。短歌や俳句などの短詩形でなく散文としての短い文のことである。 今でこそ中国のお抱え新聞になった感が強い朝日新聞ではあるが、かつては名物コラム「天声人語」があった。博覧強記の人、深代惇朗によってその名を高からし…

ボージョレ―ヌーヴォーの魅力

「災い転じて福となす」ということわざがあるが、悩んで苦しんでいた時知り合った人から、天の声を聴くようなアドヴァイスをもらった。それが福となって、私の人生が良い方向へ向かうことができた。 その善きアドヴァイスをもらった人に今日偶然学校の入り口…

ゆずの種で化粧水

柚子の種で化粧水を作りました。 柚子は捨てるところがない果実です。皮も中の袋も、種まで使えます。 種のまわりのぬるぬるは「ペクチン」。ジャムを作るときはこのペクチンがとろりとかためる働きをするので重要です。このペクチンは血糖上昇の予防、コレ…

京都へ

朝食を食べ終わって、急に京都へ行きたくなって出かけることにした。 車で大津まで行き、大津の駅にパーク&ライド(駅に駐車して鉄道に乗る)した。大津の駅で車を駐車し、京都まで周遊一日乗り放題チケットを買う。(バス、京阪電車、地下鉄) 蹴上の駅で…

悪童日記

今日は久しぶりにガーデニングをした。春の花パンジーやヴィオラの苗の寄せ植えをプランターやコンテナに植えこんだ。花の世話をしていると時間がたつのも、寒いのも忘れて夢中になる。 午後から読書。『悪童日記』を読了。 悪童日記 (ハヤカワepi文庫)アゴ…

簡単ゆず茶の作り方

「ゆず茶」を作ってみました。 「ゆず茶」と言ってもお茶ではありません。 ゆずをジャム状にしたものをお湯で溶いて飲む飲み物。飲まなくてもパンにつけたり、ヨーグルトに入れたり、お菓子に入れたりできる便利なもの。 しかも煮たり面倒な手間がないばかり…

愚かさのほとりに立ちて

この数か月は激動の連続だった。思考がこう着して、前へ進まず苦悶した。 読書という私にとって空気を吸うような事が、できない日々でもあった。狭量な器の自分を嫌というほど自覚した。 自分の生きてきた道を振り返ってみるのが怖いぐらい意義のないもので…

新しい朝のために

今日もまた、新しい朝が来た。当たり前だというだろう。そう。当たり前の事象だ。 しかし、この当たり前のことが大切なのだ。当たり前のことがどれだけ大切なことか失って初めて気づくことである。 嫌なことはひきずらないことだ。もうさっさと忘れること。…

母と来し方の人たち

子供のころから人間が好きで、興味があった。我が家を訪れるさまざまな人を観察するのが面白かった。 訪問客の中でも変わった人物は伯母である。伯母は本好きの私に、大きくなったら自分を題材にした小説を書いてくれとよく言っていた この伯母の夢は、馬賊…

レモン型のマドレーヌ

18世紀の昔に、美食家の王様に仕えていた召使いの娘が作った、黄金色に輝く焼き菓子。これを気に入った王様が、娘の名から「マドレーヌ」と名付け、そのおいしさがフランス全土に広まりました。 今では、それぞれの家庭に伝わるレシピがあり、お母さんが一番…

王女マメーリア

王女マメーリア (ハヤカワ・ミステリ文庫)ロアルド ダール早川書房 ロアルド・ダールと聞くと何を思い浮かべるだろうか? 最近では映画「チョコレート工場の秘密」が空前のヒットとなって話題を呼んだ。 そう。ダールは童話作家でもある。「でもある」という…

プレゼンテーション

新しく入りなおした学校では、毎回短いテーマでスピーチをする。ブログや原稿は自分の気持ちや出来事を書くことにより、意識しないまま自分を見つける機会を得る。これはなかなか良いことで、カタルシス(昇華)になる。 その一方で、スピーチは頭の中で考え…