飛翔

日々の随想です

たのしみは 心をおかぬ友だちと笑ひかたりて腹をよるとき

 午後から曇り空の日曜日。
 昨日ふとしたことで知り合った中年男性との出会いに思いをはせた一日だった。コンピューターのソフトを開発しているその人と話をしているうち、英語能力についての話題となった。先日受けたTOEIC(英語能力測定)を偶然にも同じ日に受けたことがわかり、テスト結果を打ち明けあった。点数が似ていたこともあり、攻略法や勉強法などで時を忘れるほど盛り上がった。
 まるで大学時代に戻ったかのような二人で、大笑いとなった。昨日まで知らない人だったのに、たかだか英語の勉強方法でこんなにも、話が弾むのが可笑しくもあり、戦友のような、同士のような胸中になるのが 嬉しく若やいだ。

 『橘曙覧(たちばなのあけみ)全歌集』(岩波文庫)の中から独楽吟(どくらくぎん)と題した連作歌がある。
52首もの歌はすべて「たのしみは・・・」からはじまっている。
 その中の一首が今日の胸中だ。

  ・たのしみは 心をおかぬ友だちと笑ひかたりて腹をよるとき