飛翔

日々の随想です

2015-08-01から1ヶ月間の記事一覧

『きの音』宮尾登美子著

きのね(上) (新潮文庫)作者:登美子, 宮尾新潮社Amazonきのね(下) (新潮文庫)作者:登美子, 宮尾新潮社Amazonこの本は十一代市川團十郎をモデルにした長編小説である。 歌舞伎の世界でも一世を風靡した天下の美男、不世出の役者「海老サマ」がモデルである…

今月読了本

荒地の恋作者: ねじめ正一出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2007/09/26メディア: 単行本購入: 2人 クリック: 50回この商品を含むブログ (32件) を見る珈琲とエクレアと詩人 スケッチ・北村太郎作者: 橋口幸子出版社/メーカー: 港の人発売日: 2011/04/18メデ…

『耳ふたひら』松村由利子著を読んで

耳ふたひら (現代歌人シリーズ)作者:松村 由利子書肆侃侃房Amazon 歌人であり、元全国紙の新聞記者であった松村由利子さんが長年住み慣れた千葉県から沖縄、石垣島へ移住した。 第四歌集『耳ふたひら』(書肆侃侃房)を上梓されたというので拝読した。 第一…

『子育てをうたう』松村由利子著

子育てをうたう (福音館の単行本)作者:松村 由利子株式会社 福音館書店Amazon核家族や、シングルマザーが多くなった昨今、子育てでとまどい、悩みを抱えても相談する人がない状態が続いている。 本書は子育ての中から生まれた様々な短歌、妊娠した時のまだ見…

音のない音

思索の時間が静かにすぎていきます。 内なる自分と向き合う静けさは、 音のない音に耳澄ますようなひと時です。

『蜘蛛の糸』

[asin:4101025037:detail] 芥川龍之介の『蜘蛛の糸』を再読した。 蓮の池をブラブラとあるいていたお釈迦様は、蓮の花の下にある地獄の底をご覧になった。 そこには、人殺しをしたり、放火したり、悪事を働いたカンダタという大泥棒が目に入った。 彼にはた…

ひと切れのピザ

熱々のピザを食べながらあの日のことを思い出した。 長い年月、塾経営と教師をしてきた。 卒業するとき、素敵なレストランでお別れ会をするのが恒例となった。 費用は全て私がもつとしたので生徒はみんなこの日を楽しみにしていた。 まだピザ店は田舎まで進…

『書斎の鍵』を読んで

書斎の鍵 (父が遺した「人生の奇跡」)作者:喜多川 泰現代書林Amazon書斎の鍵 (父が遺した「人生の奇跡」)喜多川 泰現代書林 わずか半日で読了した本である。 読みやすさと、内容の濃さと、おもしろさにぐいぐい引き込まれた。 事故で右手に障害が残ったサラ…

追悼 阿川弘之氏を悼んで

太平洋戦争を舞台に人々の苦悩や悲哀を描いた作家で、文化勲章受章者の阿川弘之さんが2015年東京都内の病院で亡くなりました。94歳でした。 阿川さんは大正9年に広島市で生まれ、東京帝国大学文学部を卒業したあと、予備学生として海軍に入り中国戦線に赴…

『雪と珊瑚と』を読んで

雪と珊瑚と作者:梨木 香歩角川書店(角川グループパブリッシング)Amazon 『雪と珊瑚と』は21歳のシングルマザーが赤ちゃんを抱えて仕事探しをするころから話は始まります。 「赤ちゃんおあずかりします」の張り紙の主で年配のくららという女性にであったのを…

ご無沙汰しておりました。

また復活しました。

『眼中の人』小島政二郎著

眼中の人 (1956年) (角川文庫)作者:小島 政二郎角川書店Amazon眼中の人 (1975年)小島 政二郎文京書房 小島政二郎による自伝的長編小説である。 芥川龍之介、菊池寛、鈴木三重吉などを中心に、大正文士の生態を生き生きと活写して、著者が作家として自分を確…