飛翔

日々の随想です

2011-04-01から1ヶ月間の記事一覧

「丈山苑」を訪ねて

連休二日目の土曜日は曇り。 江戸時代の初め、武士を捨てた石川丈山が京都一乗寺に終の棲家として建てたのは詩仙堂である。その丈山は、詩仙堂のイメージを生誕地である愛知県安城市、和泉の地に再現したのが「丈山苑」である。 今日は愛知県安城市にある「…

孔雀が私に恋を?

連休初日は晴れ。名古屋近郊の東海市へやってきた。 大池公園という大きな公園を散歩する。公園内は広く、動物園のようなものがあり、小動物がいた。鹿、猿、鳥(フラミンゴ、孔雀、オウムなど)、ヤギ、馬など。 先ずは鹿。 突然孔雀が羽を大きく広げ始めた…

向田邦子ふたたび

向田邦子ふたたび (文春文庫)文藝春秋Amazon 向田邦子の突然の死を偲ぶ追悼の文が寄せられたものだ。 筆頭は山口瞳による「向田邦子は戦友だった」 「直木賞をとらなければ、写真集を出そうなんて物好きな出版社もなかったろうに・・・」というテレビのほう…

今、わたしたちが、すべきこと、考えるべきことは?

今朝、朝食を食べようとした家族全員が、絶句したままご飯がのどを通らなくなった。 テレビニュースで福島原発事故のため、立ち入り禁止地域の家畜、牛、豚、鳥、がえさをもらえず、やせ衰えて、立ち上がれないものたち、病気になったものの映像が映し出され…

世を偽りのこむらさき

あと五日ほどで五月だ。 堀口大學の詩集を久しぶりに読んでみた。 五月五月のいろはこむらさき されば藤さきあやめさき 桐の花さへさきぬめり 世を偽りのこむらさき(堀口大學詩集より「五月」)幸福のパン種―堀口大学詩集作者: 堀口大学,堀口すみれ子出版社…

読書亡羊

ブログを書く時間をさいて、読書に専念している。 長編を読了したが、その余韻を二、三日味わっている。書評をすぐ書く習慣だったが、余韻を熟成させている。頭の中で、読み終わったページをまた最初から繰っている。読後の楽しみは案外こんなところにあるの…

雨の歌

今日は夕方ぐらいまで雨だった。 こんな日は美しくしみじみとする曲を聴きたくなる。 ブラームスのヴァイオリンソナタ第1番ト長調『雨の歌』作品78がそれだ。 これはヴァイオリンの曲であるが、冷たい雨が降るこんな日はチェロによる「雨の歌」が聴きたい。 …

古川柳 おちぼひろい

いまやサラリーマン川柳は大人気である。 五七五の句の中に現代の世相を見事に織り込んでいて、ひざを打って笑ったり、そうそうと大いに共感したりする。その川柳も、昔の川柳はなかなか味が深いものがある。「誹風柳多留 」がそれである。 年をとってからや…

スーちゃんが天に召された(臨床瑣談)

キャンディーズのスーちゃんが亡くなった! 女優の田中好子さんが21日午後7時4分、乳がんのため東京都港区三田の国際医療福祉大学三田病院で亡くなった。55歳。東京都出身。通夜は24日、告別式は25日に都内の斎場で行われる。喪主は夫の小達一雄さ…

森の木琴

DoCoMoの携帯のCMがとても素敵なので皆様に紹介したいと思います。 クリックしてください→森の木琴 鹿が通る森の精が奏でる音楽のようです。曲はバッハの「主よ人の望みの喜びよ」 東北地方の津波で何もかも奪われた漁師が 「海は何もかもさらっていってしま…

低血圧と美女

あと十日もすれば五月だというのに、寒い一日だった。気温10℃。三月下旬の気温である。福島は雪だとか。さぞかし寒いことだろう。風がやけに冷たい。 寒いと、とたんに朝起きるのがつらくなる。 朝起きられないのは低血圧の人だというが、私は低血圧ではない…

沈黙の春

沈黙の春作者:レイチェル カーソン新潮社Amazon 最近永久歯が生えてこないという子どもがふえているとか。永久歯は母親の胎内にいるときに、永久歯の芽(?)ができるそうだ。原因は不明だそうだけれど、環境汚染などが一因らしい。 永久歯が生えてこないと…

ぼくとチェルノブイリのこどもたちの5年間

東北・関東地方地震は未曾有の被害をもたらし、さらに福島第一原発事故による放射能汚染処理がいまだに先行きが見通せず続いている。放射能は目に見えず、匂いもしないので被曝程度がわからない不気味なものだ。その事故の程度はチェルノブイリ原発事故と同…

岸田衿子さんを偲んで

童話作家で詩人の岸田衿子(きしだ・えりこ)さんが7日午前、髄膜腫のため神奈川県小田原市内の病院で死去した。82歳。葬儀は近親者で済ませた。お別れの会を後日開く。喪主は長男未知(みち)さん。 東京出身。劇作家の岸田国士(くにお)の長女で、女優…

茜色の朝が、丘の露を踏みしめてやってくる

“the morn in russet mantle clad,Walks o'er the dew of yon high eastward hill:" 「茜色の朝が、丘の露を踏みしめてやってくる」「ハムレット」の第一幕の終わりに 夜じゅう亡霊に翻弄されたホレーシオが朝に希望を見出し語る有名なセリフだ。かのT・S…

雨にも負けず

雨ニモマケズ: 画本宮沢賢治 (画本宮澤賢治)作者:宮沢 賢治エフ企画Amazon 東北地方岩手県で生まれた宮沢賢治の詩を載せたいと思う。 宮沢賢治は1896年(明治29年)8月27日、岩手県稗貫郡里川口村(のちに花巻川口町から花巻町を経て、現・花巻市)に質・古…

見えない言葉

この一ヶ月の間にいろいろなことがあった。 ブログには苦しいことは書かない。書けない。言葉が時としてあふれるようにあったのに、書けなくなった。その間、胸の奥深いところで思考している。言葉というのは何だろうか? 悲しみにある人に支えとなるような…

被災地の子供たちにこんな絵本を

ひとり暮らしののぞみさん作者:蜂飼 耳径書房Amazon 著者の蜂飼 耳(はちかいみみ)さんは詩集「いまにもうるおっていく陣地」で第5回中原中也賞を受賞した詩人だ。 「ひとり暮しの のぞみさん」は物語絵本。 大野八生さんの絵でこれが素晴らしくこの絵本に…

春宵一刻値千金、花に清香月に影

春のうららかな日のことだった。父と母が珍しく草取りをしていると、隣の家でもどうやら草取りをはじめたらしい音がする。隣家との間には桜の木が植わっていた。草取りをしているのは新婚カップルのお婿さんらしい。やがてそのお婿さん、ふと桜をみながら謡…

原発安全を訴える人たちへ

一度核分裂したら、止まらない原子核分裂。100年かかって廃炉になるまで、地球も廃地球になる。これはSF映画の話ではない。そんな原発が地震列島のわが国にたくさんある。地球上の多くの国にも原発はおびただしい数存在する。クリーンエネルギーとして…

打たれ強く生きる

打たれ強く生きる (新潮文庫)作者: 城山三郎出版社/メーカー: 新潮社発売日: 1989/05/29メディア: 文庫購入: 3人 クリック: 16回この商品を含むブログ (21件) を見る 百年に一度の大不況と云う言葉がどんどん歩き出し、加速度を増してきた昨今。働けど働けど…

漂流中の犬を海保救助 

気仙沼市本吉町末ノ埼の沖合約2キロの海上で1日午後2時ごろ、漂流する屋根の上に犬がいるのを、第3管区海上保安本部(横浜市)所属の特殊救難隊が見つけ、3時間後に無事、保護した。 三週間ぶりに助けられた犬がいた!!!!うれしくて、けなげで、涙が…