飛翔

日々の随想です

2016-01-01から1年間の記事一覧

It's never too late to learn

「俺に英語を教えてください」 四十代の男性が我が家に飛びこんできた。 外は晴れているのに白い長靴を履いている。 頭は角刈り。俳優の緒形拳に似た風貌をしている。着ている白衣の胸に油のシミがワンポイントのようについている。門に横付けされた軽トラッ…

偲んで

生涯を家族のため、人のために尽くして、ひっそりと世を去った母を偲びたいと思います。 「シャツ」 母は思わぬ場所で亡くなった。 師走のある日、母の小学校時代からの親友の病気見舞いに、朝から好物の煮物を作って、バスで病院へ行く途中の出来事だった。…

しらたまの

宿題ほどきらいなものはない。 先ず漢字の書き取りの宿題。これは流れ作業でやったものだ。つまり、草冠がつくものを練習する場合、草冠だけ先に50ぐらい書く。次に下の文字をテレビを見ながら書くのであるから覚えるわけがない。 自分の部屋が与えられたけ…

熊本大地震お見舞い申し上げます

熊本県で大地震があり、余震が続き、今また阿蘇山で小規模噴火があったという報が入りました。 熊本を中心に九州地方の方々のご無事を祈ります。

今すぐ川内原発をやめよう!

丸川原子力防災担当大臣は、「これまでのところ原子力規制委員会においては川内原子力発電所を停止させる必要はないと判断している。したがって、川内原子力発電所1号機、2号機は、現在も運転を継続している」と述べました。 起きてからでは遅い! 福島原…

裸の王様

「人のふり見てわがふりなおせ」 母がよく言った言葉だ。 ある人のブログをたまたま見て上の言葉を思い出し、赤面した。 その人は文章を書くのが好きな人のようだった。 現代ものを読むことはせず、自分の時代の(その人は80代の人だった)小説を読み、今は…

傘なき人

昔のことわざに「夜目遠目、傘の内」というのがある。 女性が美しく見える条件としてのことわざだ。 電気がなかった江戸時代、ぼんやりと薄暗いあんどんの灯りにかざされる女性は妖しくも美しく見えたのだろう。 遠くにかすんでみえる女性の姿も蜃気楼に浮か…

鈍感力

誰にも触れられたくない事はあるものだ。 何気なく人が口に出すとき、私もなにげなさを装って笑ったりする。 しかし、それからそのことがヒタヒタとインベーダーのように心の中に侵食してきて私を悲しめる。 一年たったある日。またその人たちと合わなければ…

おみやげ三つ

「ただいま〜ぁ」 玄関に父の声がしたとたん、姉二人と私はわれ先に玄関に走る。 「おかえりなさ〜い」 三姉妹の声がそろってお出迎え。 「おかえりなさいませ」 母の優しい声が父を迎える。 姉二人は父の手からお土産の寿司の折詰を奪うようにとって居間へ…

人生には思いもよらないことが突然おきることがある。 そんな時ほとんどの人が気が動転して自分をなくしがちだ。 そんな事件がわが家にも起きた。私は三人姉妹の末っ子。一番上の姉は一回り以上も離れている。 私が生まれたばかりの事だった。二番目の姉はま…

魔物の話

(子供たちがきゅうりを餌にカッパを釣ろうとしている写真) 理屈や理性などでなく、 凶暴な本能のままに流されてみたいなどと思うときがある。 それは狂気にも似ている。 過ちというものを犯すのはそんなとき。 昼と夜の間のつかのまのとき。 それは「逢う魔…

月に叢雲花に雨

日本列島桜の話題で文字通り花が咲いている中、4月に雪。 寒くて冬のコートをまた着ているしまつ。 夜来の雨。花散らしの雨の中、奈良の千本桜を観に夫は出かけた。 高校の同級生たちとバスを連ねての花見があいにくの雨。 私もここのところ落ち込むことが多…

花や木や野菜の一番の肥料はなんですか?

散歩の魅力は何だろうか? それは車に乗っていては見えないもの、味わえないもの、感じられないものを味わえることだろう。 自分の歩幅で自由気ままに歩けることはなんともいえない爽快感がある。 車では見過ごしてしまうもの。それは道端に咲いている花だっ…

蔵書印

小学四年生のある日、それは起きた。 名づけの由来を調べる宿題がでた。母に、 「百合子という名前は、誰が、どんな理由で名づけたの」 と尋ねた。母は、 「それはお父さんが、昔から百合の花が好きだったからよ」 と答えた。すると、そばにいた十三歳年上の…

日帰り墓参り

早朝6時前に名古屋を出て、車で新東名道路を通って東京まで日帰り墓参りに行ってきた。 途中の富士山がきれいだった。 東京多磨霊園に両親の墓がある。 やまつつじが美しく、桜も美しい。 多磨霊園は高台にあるのでお墓からは桜やつつじの咲き乱れる様子がよ…

It's never too late to learn

「俺に英語を教えてください」 四十代の男性が我が家に飛びこんできた。 外は晴れているのに白い長靴を履いている。 頭は角刈り。俳優の緒形拳に似た風貌をしている。着ている白衣の胸に油のシミがワンポイントのようについている。門に横付けされた軽トラッ…

シャッポ―

毎日家の中でくすぶっていると、心まで煤けてくる。 今日は美容院でばっさりショートカットにしてきた。 ついでに美容院のしたにあるデパートで靴のバーゲンをしていたので白と紺のコンビのパンプスを買った。しなやかな皮でできているローファーだ。 そして…

偲んで

生涯を家族のため、人のために尽くして、ひっそりと世を去った母を偲びたいと思います。 母は思わぬ場所で亡くなった。 師走のある日、母の小学校時代からの親友の病気見舞いに、朝から好物の煮物を作って、バスで病院へ行く途中の出来事だった。 バスに乗っ…

ご無沙汰しておりましたが、復活しました。 いろいろありすぎて何から書いて良いやらわかりませんが、ぼつぼつ書いていくつもりです。 皆様よろしくお願いします。 気持ちを変える意味でハンドルを「さくら」としました。