飛翔

日々の随想です

松風(茶の湯)


我が家にはよく外国人が遊びに来てくれます。
 各自が持ち寄るお得意料理を囲んで飲んで食べてしゃべって歌ってと賑やかです。
 でも今日のお客様は一人。
「外国人」というレッテルを貼ってひとりの人間を見てはいけないと教えられる人です。
 彼女はいつも「肌の色や国籍や性別でなく、人間はみな同じ」という考えが根底にある。
 「生き方」について語り合うことができた二時間は、しみじみとした時の流れとなりました。
 胸を締め付けられるような秋の風情が好きという彼女に、茶室でもてなした一碗の茶。
 シュンシュンと湯がたぎる音(松風)だけが茶室に流れる空間に心の声が交わされるのを感じた瞬間でした。