奇跡のような出来事が展開しだした。
認知症が進んで殺されるという妄想と誰かが侵入するという恐れにさいなまれておびえて半狂乱だった人に寄り添って数ヶ月。
今月になって、嘘のように元の知的でウイットに富んだ人に変容した。
不安要素を一つ一つなくすよう努力を重ねた効果がでてきたのだろうか？
今日は毅然と顔をあげ、上品な言葉遣いと私に対する丁重な気遣いをしてくれ、冗談を飛ばしながら笑顔が溢れた。
曜日もきちんと把握し、時間軸も正確。着るものもきちんとし、不平不満がない。意欲的で私をリードする様子まで見せた。
驚くべき変容である。
食事も自ら体のことを気遣ってしっかり食べようという意思がある。足を積極的に車椅子の上で動かし、足の運動を自らしている。
すごい！認知症は治る！？
寄り添う者がいて、不安要素を確実になくす努力をすること。言葉で不安部分を取り除く様子を示すこと。しっかりと自信を持って「大丈夫」と大きな声でいう。絶対受容。否定しないこと。絶対に叱らないこと。声をかけ、そばにいること、心配していることを態度で示すこと。
これだけのことをした結果である。
今後の様子をもうしばらくみたい。
