木々の芽吹きや、春の花々をみて感じる。
春の花をながめていると体から力がわいてくる。
それは大地から草花の芽が萌え出て木々にも芽吹きを迎え、
エネルギーがそこかしこにみなぎって瑞々しい命の声を聞くようである。
そんな春の気配をこう詠んだ人がいる。
・白木蓮の卵いよいよ膨らみて大地の祭り始まらんとす
(松村由利子第一歌集『薄荷色の朝に』短歌研究社から)
白木蓮の蕾などと表せず卵としているところがいい、
それは森羅万象すべてのエネルギーを内包しているものの象徴のようで
まさにこれから始まろうとしている喜びと力に満ちていて素晴らしい。
なんとも勇気づけられ、力がみなぎってくる歌である。