飛翔

日々の随想です

77歳のおばあちゃまの英語留学記

七十七歳 カナダ英語留学日記―たくさんの出会いに支えられて
岡崎 つぎみ
川喜多コーポレーション
77歳のおばあちゃまの英語留学記。
著者はあの現役医師日野原重明氏に影響され、また96歳の元女医、石田文枝さんの話に頭を「ガ−ン」となぐられたような気になり発奮。76歳で留学を決意。
留学前には不登校だったお孫さんと同居し、いつしかこの孫もおばあちゃんのパワフルな生き方に感化され大検に合格、見事早稲田大学理工学部に入学したという体験もふまえた人物。
2ヶ月のサマーセミナー英語留学はカナダでの大学寮生活からスタート。
留学生活では孫のような男子学生に慕われ、未知のコンピューターにもチャレンジ、趣味の短歌を英訳し、英文推理小説を日々愛読し、最後はコース終了生代表として名スピーチをするに至った。そのスピーチではカナダの風景を詠んだ短歌の英詩訳を織り交ぜ、われんばかりの拍手に送られて卒業。
中学程度の英語力から、かくも素晴らしい成果をあげたのはひとえに努力のたまものと言えるが、やはり尽きせぬ勉学への情熱。

77歳岡崎さんからのアドヴァイス は「勇気」「度胸」「笑い」で積極的に質問し、みんなに話しかければいつのまにか日常の英語が身に付くとのこと。
「英語に自信がない」と思っているひとでも「やる気」さえあれば楽しい学生生活が送れると言う。
具体的な日を追っての留学日記なので失敗あり、喜びあり、授業風景など、臨場感があって一気に読めるところが面白い。
岡崎さんいわく:
「留学したい」と思ったら、先ず第一歩を踏み出してみること!
岡崎さんが尊敬する日野原重明先生は「新しく創(はじ)めることを忘れなければ、いくつになっても老いることはない」と提唱されている。
まさにそれを体現して実証、77歳にして老いず。
「おばあちゃん」などという形容は取り外さなければならない。

目標を見失っている若者(高校生、フリーター)、中高年の方、ひきこもり、不登校の人達にも是非読んでいただきたい。
そして留学したいと思っているあなたに一言!
先ず第一歩を踏み出してみること!
この本から幾万もの勇気を戴いた。