歌人の河野裕子さんの訃報がはいった。
河野裕子さん（かわの・ゆうこ、本名永田裕子＝ながた・ゆうこ＝歌人）１２日午後８時７分、乳がんのため京都市の自宅で死去、６４歳。熊本県出身。葬儀は近親者のみで行い、後日お別れの会を開く。喪主は歌人で京都産業大教授の夫、永田和宏（かずひろ）氏。
京都女子大卒。６９年「桜花の記憶」で角川短歌賞を受賞しデビュー。「ひるがほ」で現代歌人協会賞、「桜森」で現代短歌女流賞。母の最期をみとる歌集「母系」で迢空賞と斎藤茂吉短歌文学賞をダブル受賞するなど、現代女性歌人の第一人者として活躍した。
このブログでも好きな歌を何首か紹介したが、訃報を聞くとがっくりと膝が落ちる。
病と闘って抵抗して心情を詠ってこられた。読むのがつらいうたもあった。
宮中の歌会始にはご夫妻で今年も出席されたが長時間、さぞかしお辛かったことだろう。
今はご冥福をお祈りするばかりだ。
