飛翔

日々の随想です

怒りの根源


  ある会に所属していたけれど、私が目指すものと違っていたので
 やめることにした。
その時、同じ会に所属していた女性とお茶する機会もなくなった。

 すると罵詈雑言のメールが送られてきて、びっくりした。
 彼女は70歳。友人関係を解消したことへの怒りのメールだった。
 友人といっても名ばかりで、わずか知り合って2ヶ月ほど、
会の後でお茶を飲む程度の関係だった。
  会をやめたので、自然発生的にお茶する機会がなくなっただけのことだ。
 
 青天の霹靂とはこの事である。
 狐につままれたような気持ちになる。

70歳にしてこの怒りの根源は一体何だろうかと不思議に思う。
 孫もいそうな年齢のこの女性をこんなにも怒り心頭させた原因が
友人関係の解消だったとは想像もしないことだった。
一人二人と我が身から去っていくことへの恐れや、悲しみが怒りとなって
 形を変えたようだ。

 人は年齢にかかわらず、心の奥底に
自分でもいいようのない怒りや不満や懊悩のようなものがある。
 それは積もりに積もった感情であったり、
生育歴からくるトラウマだったり、悲しみや苦しみの蓄積だったりする。

 それが活火山が噴火するように、なにかのきっかけで怒りとなって噴出する。

こうしたことは私でなくても、ほかの誰かの場合も起こりうるし、繰り返す怒りでもある。
 怒りを爆発させることは閉じ込めておくことよりも良いことではある。
 しかし、対人関係は悪くなるばかりだ。
 こうならないためにも、一度じっくり話を聞く機会があればと思う。

 人は多かれ少なかれ、こんなふうに心に積もりに積もったものを抱えている。
 対人関係がうまくいかない人、常にイライラした感情を抱えている人、キレやすい人など、
 信頼できる人に、心をほどいて話を聞いてもらう機会があればと思う。

 そういう友人や知人がいない人はカウンセラーのところへ一度出かけてみてはいかがだろうか。

 カウンセリングは「生きづらさ」からの解放や、心の傷、喪失体験
 、PTSD(事故目撃、事故体験などからのショック)を時間をかけて癒していく援助をすることです。
 また日頃の小さな悩みを大きな苦悩にしないためにも、
 ゆっくり、じっくりお話に耳傾けて落ち着いた雰囲気の中で心の扉をあける手助けとするものです。

 ゆっくりくつろいで、心の扉を開けてみましょう。