今は亡き愛犬クッキー
ちょっとめげて、おセンチになっている。
では、何センチ?な〜んて言っても誰も笑わないわね。
気分をまぎらわそうと散歩した。いつも待っていてくれる「ポチ」がいつものように狂わんばかりに私に飛びついてきた。
私も気も狂わんばかりにめちゃめちゃになでてやった。
目を細くして、耳をそらして精一杯答えてくれた。よその家の犬だけれど、可愛い。
私の「ふさぎの虫」をふき取るようになめてくれた。ありがとう、ポチよ。
私の大好きな詩人、まど・みちお さんの詩を載せよう。
何回読んでも感動する。何回読んでも「クロとぼく」の気持ちが私のと重なる。
クロとぼく
学校から帰ってきた ぼくの
足音めがけて
クロが とっしんしてくるめちゃなきの
めちゃかみの
めちゃめちゃなめだぼくを待ちくたびれながら
そこらに書きちらしたらしい
でたらめの「すき」という字を
なん百 なん千
はねちらかし けちらかしぼくはクロをだいて
山のように どっかと座って
世界中を にらみまわしてやる
もしも ライオンとトラとヒョウと
オオカミとワニが
一どに
クロにとびかかってきたいのなら
いつでもこい! というように
( 『くまさん』 まど・みちお/童話屋 より)