飛翔

日々の随想です

花と欝


自然界というのは人間の心を癒す何かがあるような気がする。。特に花には絶大な癒しの力がある。
 この時期心が重かったりすると、花屋へでかける。綺麗な花の苗やタネや球根を一抱えも買ってくる。
 それをプランターに植えたり、花壇に植えたり、あちこちに植える。土を掘って、肥料を少しまいて、苗を植えて水をやる。
 そんなことをやっているとあっというまに一日が過ぎていく。
 重い土が入ったプランターをあちこちに運ぶので汗が出てくる。

 次の日、窓を開けると昨日植えた花が庭のあちこちにある。そうだ!水をやろうとまた朝から日の光を浴びながらせっせと庭仕事。

 塀の周りに植えた花の世話をしていると小学生の一団が歩いてきた。
 「おはようございます」と挨拶する子や、ホースの上に乗っかるいたずらっ子など。そんな中の一人がこういった。
 「偉いわねえ、お花にみずやりして」と言った。
 その大人びた言葉にぎょっとして声の主を見た。まだ小さな子だ。いつもお母さんにそういわれているのだろう。口真似したようだった。
 「あははは。ありがとう。お花に水やるとお花がごちそうさまって喜ぶのよ」と言うと「へえ〜。お花の朝ごはんだね」と答えた。
 小学生の一団が登校すると次にサラリーマン風の男性が「おはようございます」と声をかけてくる。
 「あ!おはようございます。いってらっしゃ〜い」と返事。
 別の人が「いつも綺麗ですね」と言って通り過ぎる。
 「え?私のこと?」な〜んてもう勘違いしませんよ。
 いつだったか犬の散歩で「いくつですか?」ときかれてあやうく自分の年齢を言いそうになった前科がある。
 こうしてうっとおしい気分は朝の新鮮な空気とともに去っていくのである。
 お花のおかげだ。