飛翔

日々の随想です

転変地異と災害対策と原発事故その後


  桂川が氾濫し冠水した京都・嵐山一帯(中央は渡月橋、左が上流)(16日午前10時10分、読売ヘリから)=河村道浩撮影
台風18号の被害にあった地域の皆様、お見舞い申し上げます。 
 日本列島、今年は天変地異でずたずた状態になっている。地震、豪雨、土砂災害、台風、風水害、竜巻、そして原子力災害と。
 地震列島の日本で54基もの原子力発電所があるなんていうのがおかしいほどである。そして今、最も案じられるのは、その放射性廃棄物の処理である。どんどん積もっていく放射性廃棄物の捨て場がない。「トイレのないマンション」と言われるゆえんである。
 六ヶ所村にあるだけ。しかも、そこが地震にあったら、54基の原発と集まった放射性廃棄物が一気にこぼれだすか、爆発する。
 日本列島沈没。そして地球規模の汚染である。
 原発安全神話のもと、今、次々と安全対策の不備が指摘され暴露されるようになった。
 原発の特需で潤う地域では、麻薬のように、原発がなければ生きていけないような状態に中毒症状をきたしている。
 雇用と過疎の対策のため、悪魔に魂を売ってしまった。本来なら国が過疎や雇用促進に光を当てて、対策をこうじるべきところを原発にゆだねたところが悪魔の目の付け所である。
 天変地異は神のしわざとしか言いようがない災害である。人は科学の力で神をも征服できるとおもいあがった。
 それが今回の原発事故である。地震津波を甘く見、軽く見て対策を怠ってしまった。
 歴史とは過去の出来事を検証しそこから学んでいくものであるが、その過去の出来事から警鐘を鳴らした者を無視し排除したのが今の御用学者であり、政府であり、電力会社である。そうしたものたちがほおかぶりをして、なりを潜め、なかった顔をしている。
  自然の脅威をあなどってはならない。自然災害に対してどうすればよいかを今一度検証し、新しい対策法をみいだしてほしいものだ。