朝ピアノの練習が終わった後、おいしい珈琲を淹れる。
近くのパン屋からパンを焼く香ばしいにおいが漂う。
庭の砂地にすずめがやってきて砂浴びをはじめる。
音をさせないようにカーテン越しにそれを眺める。
ふと、岸田衿子さんの詩が浮かんだ朝。
[草をわけて 続く道と]
草をわけて 続く道と
みえない空の道が
どこかで 出逢いそうな日
モーツアルトの木管がなっている
(『いそがなくてもいいんだよ』岸田衿子(童話屋より)