飛翔

日々の随想です

小さな巨人

Live at the Village
Vanguard
リエーター情報なし
Blue Note Records


仲間と音楽ボランティアをしている。出前コンサートと呼ばれるもので、病気や諸事情でコンサート会場に行けない人のために出張して(出前して)音楽を演奏するというものだ。仲間はプロのヴァイオリニスト、ピアニスト、チェリスト、ジャズミュージシャン、歌手などの面々である。先日、生まれながらに骨の病気で咳をしただけで骨折してしまう少女の誕生日に呼ばれて演奏した。
 家族みんなで歌ったり、お父さんが娘のためにピアノを習っていて、誕生日プレゼントに演奏した。私たち仲間は彼女のリクエストにこたえてJポップからクラシックまで演奏して喜んでもらった。

 さて、今日紹介するのは、出前コンサートに呼んでくれた女の子と同じ病気ながら、天才と呼ばれるピアニストの演奏である。
 フランス人のジャズピアニスト、ミシェル・ペトルチアーニ である。
 ミシェル・ペトルチアーニ(1962〜1999) はイタリア系フランス人。遺伝的原因から、生まれつき骨形成不全症という障害を背負っていた。この障害のため、彼の身長は成長期になっても1メートルほどにしか伸びず、骨はもろく、またしばしば肺疾患に苦しめられた。そんな彼だが音楽が大好きでクラシックのピアノを習い、やがてジャズにのめりこんでいった。
 「小さな巨人」と呼ばれた彼の演奏を聞くと鳥肌が立つ。
  何とパワフルなんだろう!そして思わず正座したくなるほど繊細でやさしく、涙があふれてきうそうになる。 

ここから演奏を見ることができます。↓
ミシェル・ペトルチアーニ のライブ