飛翔

日々の随想です

沈黙の春

沈黙の春

沈黙の春

最近永久歯が生えてこないという子どもがふえているとか。
永久歯は母親の胎内にいるときに、永久歯の芽(?)ができるそうです。
原因は不明だそうだけれど、環境汚染などが一因らしい。
 永久歯が生えてこないとなると、乳歯が抜けて歯抜けになったままとなり、いじめの原因や、容姿に劣等感を感じたりするという。
最近はインプラントや、療法ができてきたので、歯科医師に相談すると良いでしょう。
 こう考えてみると我々は知らず知らずに環境汚染の中にさらされたまま。昨今の異常気象は地球温暖化が原因だとか。富士山の雪を頂いた姿はそのうち見られなくなるらしいです。
富士山の永久凍土が溶け、そのうち、富士山は緑の山となってしまうとか。
 1962年、レイチェル・カーソンは「沈黙の春」(Silent Spring)という本を著し、その中で化学物質による環境汚染の重大性について、警告を発した。
アメリカの田舎のある町、そこは生命のあるものは自然と一つだった。豊かな田畑、果樹園が広がり、みどりの平野には春霞がたなびき、秋には燃えるような紅葉があやを成す。森から狐の声が聞こえ、鹿が野を音もなく駆けて行く。
 ところが、あるときどういう呪いを受けたのか暗い影が忍び寄った。若鶏も牛も羊も病気で死んだ。そのうち、突然死ぬ人も出てきた。原因はわからない。大人だけでなく、子供も元気よく遊んでいたのに急に気分が悪くなって2〜3時間後には冷たくなってしまった。春がきても自然は黙りこくっている。小鳥も歌わず、ミツバチの羽音も聞こえない。
 ひさしの樋の中や屋根板の隙間から、白い細かい粉が覗いていた。何週間前の事だったか、この白い粉が雪のように、屋根のや庭や野原や小川に降り注いだ。
 病める世界・・・新しい生命の誕生を告げる声ももはや聞かれない。魔法にかけられたのでも、敵に襲われたのでもない。全ては人間が自ら招いた禍いであったのだ。
 この白い粉とは農薬だった。
 44年前の著書であるにもかかわらず、いまだに我々現代人を襲うものは変わらない。
「新しい生命の誕生を告げる声ももはや聞かれない。魔法にかけられたのでも、敵に襲われたのでもない。全ては人間が自ら招いた禍いであったのだ。」
天変地異などと言っていられない昨今。大雪は実は地球温暖化の影響だという。
洪水、大雪、台風。アレルギー、体質の異常など、「全ては人間が自ら招いた禍いであったのだ」としたら、今我々がすべきことはおのずと分かろう。