飛翔

日々の随想です

2013-08-11から1日間の記事一覧

『本の魔法』

本の魔法作者:司 修白水社Amazon 第38回大佛次郎賞受賞作品である。 著者の司修は、戦後を代表する文学作品の装画・装幀を手がけてきた画家であり川端康成文学賞、毎日芸術賞を受賞した作家である。本書は著者が、手がけた装幀にまつわる文学者との交流を…

あるがまま

詩人であったリルケは、こう言っています。 結局のところ、あるがままに生きなさい。 分からないことがあっても、今はまだ、そのままで。 きっといつかそのうち、自分でも気づかない内に、その答えが見つかるのだから。 The point is, to live everything. L…

読書感想文とブログのコメント

夏休みに入って、生徒諸君が頭を抱えるのは読書感想文。 拙ブログの書評にアクセスが多くなるのもこの時期だ。 本を読むのは楽しいけれど、読書感想文を書くのが死ぬほど嫌いだった私も経験がある。 ではどうするかというと、後書きの丸写しか、あらすじ書い…

岬作者:中上 健次文藝春秋Amazon芥川賞受賞作品である。 1976年出版初版本。装幀は司修。黒いシルクスクリーン版画の装幀である。 表紙の装幀がこの本を暗示するかのように暗い血の匂いがする作品だ。 「黄金比の朝」「火宅」「浄徳寺ツアー」「岬」が収めれ…