どんな人にも生きることにも死ぬことにも、存在することにも厳然とした尊厳がある。その根本的なことを認め理解することが大切だと先週から仕事を通じて考えてきた。
そこに存在するひとりの人間に真正面から向き合っているかどうか。少しの嘘があっても貝の口は閉じたままだ。
今日は貝のように心も口も閉ざしてしまった人と接する一日を過ごした。もうお手上げ状態の中、
とことん、人間の尊厳に敬意をはらうことに徹してみた。
すると、あふれるように出てきた言葉たちと笑顔。
鋭い尖った表情がくずれて無垢な笑顔がこぼれた。可愛いあかんぼうのような笑顔だった。
家に着いたとたん、涙が溢れた。
人間ってなんて素敵なのだろう!
人間が本来持っているいろいろな力、自己解決能力や、前へ進もうとする力、善意などがあふれる瞬間に立ち会うことができるのは本当にありがたくて涙が出る。
今日という日をありがとう。ものみなありがとう。