飛翔

日々の随想です

「逢う魔が時」(おうまがどき)


 読書の候であるけれど、さてゆっくり時間が取れたと思うと睡魔がそうはさせじと私を襲う。
「睡魔」といえば、睡魔は「女」であるという。
 なぜ女かわからない。「女」が「女」を襲わないでもよかろうものに。
「逢う魔が時」(おうまがどき)という言葉がある。
 私立PDD図書館に寄れば:
 おおまがとき《おほまがとき》
【大禍時】
【大魔時】
【大魔が時】
○[古]夕方の薄暗い時刻。たそがれどき(黄昏時)。
 「おうまがとき(逢魔時,逢魔が時,逢う魔が時)」,「おうまがと
き(王莽時,王莽が時)」,「おまんがとき(おまんが時)」とも呼ぶ。
 また、「おおまがどき」,「おうまがどき」,「おまんがどき」とも
呼ぶ。
◎「大きな禍(マガ)の起こる時刻」の意味。

とある。
新明解国語辞典」によれば:
おうまがどき:
逢魔が時」(大禍時)の変化=夕方の薄暗くなった時分の意の雅語的表現とある。
 ずいぶん昔、挿絵付きで河童のような者がたそがれ時に「禍い」という釣り糸を垂らして引っかかるものはいないかとてぐすねを引いている絵をみたことがある。
  睡魔と「逢う魔が時」とは異なるけれど、ひょいと両者の「魔」を思い出した。ではほかの「魔」はどうだろうか。
「小悪魔」などというとなんだか『蠱惑的(こわくてき)』な感じがして世の殿方にしてみればこんな「小悪魔」なら 惑わされてみたいなどと思うのかもしれない。
そう思った瞬間にもうすでにこの「魔」が住み着いてしまう。
さながら谷崎潤一郎の「痴人の愛」のナオミである。
そういえば私の中の「ナオミ」がちょいと騒ぐなあ・・・・などと言おうものならこりゃ一大事!
どんな女でも心のどこかに「小悪魔」は住み着いているのよ!

というわけで、「小悪魔」の私は(大悪魔の間違いではないかという声がしないでもないが・・)睡魔に襲われつつあるのでこれにて睡眠時間といたします。どちら様もおやすみなさいませ。