飛翔

日々の随想です

温室トマトといじめ問題


 昨日寝たのは、(正確に言うなら今朝寝たのは)朝の4時。
 シナリオ教室の原稿が出来上がったのが3時半だった。それからお風呂に入って氷枕をして寝たのが朝の4時。6時半に眠い目をこすって朝食の支度をした。今日は日曜日だけれど学校へ行く日。
 とにかく起きて朝食の準備をして家族と朝食をとり、学校へ出かけた。原稿を途中のポストへ投函。
 眠くて、両目がくっついて来るのを無理やりこじ開けるようにして学校の前の喫茶店に到着。
 熱いコーヒーを飲みながら予習をして、メッセージトレーニングでいうことをまとめる。
 カフェインが効いてきて目が冴えてきたので学校へ出かけた。
 さすがに酷暑の昨今、こんなことをしていたら疲労が積み重なって倒れるにちがいない。
 たっぷりの野菜サラダに、とんかつを夕食に食べることにした。露地栽培の新鮮なトマトをカットしてガラスの鉢に山盛り盛って、もりもり、さくさく、もぐもぐ食べて食べて食べた。
 露地栽培のトマトは温室トマトとはまるで違う野性味に富んだ濃厚な「これぞトマト!」という味である。
 きゅうりでもトマトでもなにか薄い味が最近する。人工的な味とでも言おうか、お日様の光を充分受けないひょろひょろな味だ。虫に食われないよう、農薬をたっぷりかけられた人口の味がする。
 人間も、同じように外で太陽の光を浴び、真っ黒になって遊ぶ子供をみたことがない。
 手にはゲームか携帯を持って指だけで遊んでいる。とっくみあいをしても、手加減を知っていた子供たちが、今では陰湿な言葉のいじめに変わり、手加減を知らない。ゲームで育った子供は死んでもまた生き返るゾンビゲームのような感覚で人間を捉えている。
 これはまるで太陽の光を浴びずに人工光で育った野菜のようだ。
 野性味たっぷりの味がするトマトを食べながら、「いじめ問題」の元をふと考えるのだった。