飛翔

日々の随想です

Vada a bordo.(船に戻りなさい)

今日はイタリア語のレッスンがあった日。
 動詞の過去形と過去分詞形、職業を言う練習をした。
 Sono studentessa universitaria.(私は女子大生です)
 Sono impiegato presso la Natsume.(私はナツメ社の社員です)
 Ho studiato l'italiano.(私はイタリア語を学びました)
 などである。

   (豪華客船Costa Concordia号)
 ニュースで話題になったイタリアの豪華客船の事故で、警備官が船長を叱った言葉「船に戻れ!」の話題になった。
 この言葉はTシャツにまでなって流行となった。
 しかし、最後に言われた言葉はとても女性が使わないスラングだったことで盛り上がった。
 その「船に戻れ」を差しさわりないところだけ書くと、

 Vada a bordo ○○○○。

 ○○の部分は男性器をさすけれど、今では「ちきしょう」的なニュアンスで使われている。
 ○○部分は、スラングを使ってしまったけれど、Vaは「お前」とか親しい二人称へ向けて使う命令形、Vadaは「あなた」とか敬意をこめた二人称への命令形。つまり、警備官は敬語を意味する動詞を使って「お前」ではなく、丁寧に「あなたは、はやく船に戻りなさい」と礼儀正しく命令している。そこが冷静沈着でかつ礼儀にかなっているところが素晴らしい。
 それにひきかえ真っ先に逃げ出した船長の行動には怒りが静まらず、つい、○○○○といったのでしょう。

 イタリア語レッスンはこうして時事イタリア語も適宜使っているところが面白い。特にスラングを知ったのが愉快だった。と言っても、女性は生涯使わない俗語だけれど、知っておくには差し支えない。面白かったなァ!

 イタリア語のクラスはとにかく楽しいクラスメイト達ばかり。ミラノに3年駐在していた元商社マンのおじ様は今日も素敵でした。
 ほかの女性陣も魅力的な人ばかり。みんな自分の世界を持っている人が多く、陶芸を20年やっている人や、オペラ歌手、カンツオーネを趣味としている人、山岳登山家、イタリア人のご主人がいる人など多種多彩、多種多才。
 素敵に年を重ねた人が多く、答え方がユニークで実に楽しい。
 次回の宿題は「昨日何を食べたか」。