飛翔

日々の随想です

「敗戦の日」のあり方

敗戦から66年が経った。
 原爆を広島と長崎に落とされ多くの市民が命を落とした。その66年後、まさかその忌まわしい原子力放射能が福島の地にばらまかれるとは想像もしないことである。原子力の平和利用という名のもとに、自然エネルギーの開発を抑え込むように原発地震列島の日本に何十基も建設され、原発から出る放射性廃棄物の処理場がないままである。放射性廃棄物を他の国に捨てようという考えが進んでいる。その地はモンゴルだという。管総理は脱原発を私人としての意見と言い、広島、長崎の原爆平和式典では原発でないエネルギー開発を将来に見据える宣言をした。その足で、ベトナムや東南アジアに原発を売るのだから二枚舌である。
 原爆を落としたのはアメリカである。原爆を落とした国のオバマ大統領がノーベル平和賞をもらい、原水禁を訴える日本は原発事故を起こし、地球規模の放射能汚染をしている。
 日本のある地点からブラジルの標的に向けて矢を放ったら的中するという日本の技術力は宇宙の彼方、人類未到達の小惑星イトカワ」60億キロに惑星探査機「はやぶさ」を着陸させ、その成分を採取し、地球に戻ってきた。
 この驚くべき技術力は必ず人類を、地球を救うと確信させるものであった。この技術力で原子力でない他のエネルギー開発が必ずできるはずである。
 その証拠に太陽光パネルを最初に発明したのは日本人である。しかし、原発推進のため、このエネルギー開発は他の国に追い越されてしまった。
 「価格」や利便性を前面に出し、国家的プロジェクトで原発を推進してきた日本政府は66年前に落とされた原爆の恐ろしさを忘れてしまったのだろうか。
 東京電力系の子会社は4000社もあるという。そこに政府の役人が天下り、東電からも天下って第二、第三の退職金を得、福利厚生施設は高級ホテル並み。高額の給料に退職金、40万円という年金が支給されるという。これらすべてを吐き出さずに、国民の税金を搾り取って、増税して原発事故に対応するという政府と東電のずるさはどうだろうか?
 これらは他の電力会社も同じである。貧しい寒村に札びらを切って原発を作り続ける電力会社と政府のやり方を憂うばかりだ。
 日本を心底愛し、高い志でこの国を豊かにしようという政治家はいないのか?
 北朝鮮に拉致した犯人と言われている赤軍派の田宮が関連する団体からの献金を管総理が受け付けたといううわさがある。
 真偽のほどはいずれ明らかにされるであろうが、そんな人物をわが国の総理にしたとしたら、わが国も、もうおしまいである。
 終戦でなく「敗戦」の日である今日。わが国のこれからのあり方がどうあるべきか国民一人ひとりが考える日としようではないか。