飛翔

日々の随想です

午睡(ごすい)の人

 蝉の声がするようになり、暑さもひとしおになってきた。
 暑い国の人は昼寝「シエスタ」をするというが、本当に暑くてだるい昼日中は、横になるとうっつらうっつらとなる。身をよこたえて体力の消耗を少なくしようと自然となる。決してだらけているわけではない。
 面白い本を夢中で読んでいたはずなのに、いつのまにか本はソファーの下に転がり落ち、寝込んでしまっている。

 三島由紀夫は「五衰(ごすい)の人」であるなら私はただひたすら「午睡(ごすい)の人」である。