高校時代漢詩の名物教師がいた。
黒板に漢詩を書き連ね、生徒をみることもなく漢詩を朗詠し、解説する。
自分でも漢詩を作り、暑中見舞いを出すと必ず自分の漢詩を葉書一杯に書き連ねた返事がきたものだ。
あまりよい生徒でなかった私は授業中居眠りばかりしていた。今になって漢詩の格調高い韻律にしびれているが時はすでに遅し。
午後から『漱石詩注』吉川幸次郎著 岩波新書を読み始めた。
- 作者: 吉川幸次郎
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 2002/09/18
- メディア: 文庫
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先日読了した『銀漢の賦』にあった漢詩の素晴らしさにもさらなる興をかきたてられた。
父は唐詩が好きでよく読み、まだ幼かった私に朗詠して聞かせたものだ。その影響がいまになって伏流水のように湧き出たのであろうか。
これからしばらくは『漱石詩注』を読むことになろう。