飛翔

日々の随想です

オイゲン・キケロのロココ・ジャズ

  今やクラシックのジャズ化は当たり前のようになった。
 ジャズでクラッシックを演奏するというのはオイゲン・キケロやジャック・ルーシエ、ギュンター・ノリス、スイスのジョルジュ・グルンツなどが演奏して耳になじみがある。
 数年前のモーツアルト生誕記念の年、小曽根がオーケストラと一緒に演奏するのを聴いたことがあった。ピアノ協奏曲第9番「ジュノム」を弾いた。カデンツァの部分では鳥肌がたった。全身に鳥肌がたった。
ところで小曽根真よりもっと鳥肌のピアニストがいる。
それはオイゲン・キケロ(EUGEN CICERO)だ。

ロココ・ジャズ
オイゲン・キケロ,ペーター・ウィッテ,チャーリー・アントリーニ
ユニバーサル ミュージック クラシック

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ルーマニア出身のオイゲン・キケロといえば、ロココ・ジャズ。
はじめて「ロココ・ジャズ」を聞いたときの新鮮な驚きは今も忘れられない。気品があり、軽快な珠をころがすような指さばきとそのサウンド。それもそのはず、オイゲン・キケロはクラシックのピアニストとして16歳のときルーマニア国際音楽コンクールで優勝した栄冠の持ち主なのである。4歳のとき、すでにモーツアルトソナタを弾き、10歳で首都ブカレストでリサイタルを開いた天才なのである。
オイゲン・キケロ(EUGEN CICERO)のROKOKO=ーAZZのCDは擦り切れるほど聞いた。
バッハである。
ソルフェジオ・ハ短調キケロ会心の一曲。
スカルラッティソナタハ長調も白眉。スカルラッティロココの代表的な作曲家である。
クラシックのピアノでよく演奏され、私もよく弾くけれど、オイゲン・キケロは原曲をよくいかして弾いていて美しい。

↑のアルバムはお奨めです。