飛翔

日々の随想です

コンペイトウと信長


金平糖(こんぺいとう)です。
 皇居でお祝い事があって参内するとお祝いの品として「金平糖」をボンボニエールと呼ばれる砂糖菓子を入れる小箱に入れて賜るとか。
 この金平糖が日本に到来したのは信長の時代。宣教師ルイス・フロイスの書翰によれば、永禄12年 (1569) 4月16日に、二条城に信長を訪ねた時、ろうそく数本とフラスコ入りの金平糖を贈ったことが記されています。
 当時日本にはお砂糖を使ったものがなく、茶の湯で使われるお菓子は千利休が「ふのやき」と呼ばれる小麦粉を水で溶いて、薄く丸く鉄板の上で延ばして焼いたクレープのようなものに、味噌を入れて巻いたものを出したそうだ。またほかのお菓子としては生しいたけの焼いたものとか、昆布を火であぶったものが茶菓子だったようだ。
 だから「金平糖」をはじめて食べた信長は死ぬほど驚いたことだろう。貴重な品として珍重した様子が思い浮かぶ。