飛翔

日々の随想です

J・D・サリンジャー(J.D. Salinger)逝く

代表作『ライ麦畑でつかまえて(The Catcher in the Rye)』で知られる、謎に包まれた伝説的作家J・D・サリンジャー(J.D. Salinger)氏が1月27日、米東部ニューハンプシャー州の自宅で、老衰のため91歳で亡くなった。
 『ライ麦畑でつかまえて』は現在も年間25万部以上の売り上げを記録している。しかし、サリンジャーは『ライ麦畑でつかまえて』で得た名声を負担に感じ、1953年にニューハンプシャー(New Hampshire)州の田舎町コーニッシュ(Cornish)で隠遁生活を始めた。それ以降は公の場に姿を現していなかった。
 高校のとき読んだ『ライ麦畑でつかまえて』は野崎孝訳だったが、 村上 春樹訳は2003年に『キャッチャー・イン・ザ・ライ』として出版。村上の軽い訳と読み比べてみると面白い。
 有名になりすぎて隠遁生活に入ったサリンジャーだった。晩年は自分の楽しみの為だけに書くといっていたようだが、さて、その作品は世に出るのだろうか?
 冥福を祈ることにしよう。天国でゆっくり愉しみながらお書きください。

ライ麦畑でつかまえて (白水Uブックス)

ライ麦畑でつかまえて (白水Uブックス)

キャッチャー・イン・ザ・ライ

キャッチャー・イン・ザ・ライ