二月の末にイタリアに行き、帰ってきたらもう三月になっていて、隣の家にはもう桜が咲いていた。お雛様は終わって納戸の隅で来年を待つ。月日は待ってはくれず立ち止まることもしない。 お能『西行桜』の最後にこういう謡いがある。♪「あら名残惜しの夜遊(…
今日は横殴りの激しい雨が降る小寒い一日だった。 「消えてしまったもの」「消えてしまった言葉」についてぼんやりと思いをめぐらせて時が過ぎて行った。 消えてしまった私の熱情の焔。消えてしまったあの人との恋。消えてしまった私の青春・・・。「好き」…
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