白川静読本 | |
五木 寛之,松岡 正剛,宮城谷 昌光,立花 隆,内田 樹,町田 康,押井 守 | |
平凡社 |
久しぶりの雨。
カラカラして喉がいがらっぽかったのが潤ってきた。
昨日は今年初めての日本語を外国人に教える日だった。
18歳の少年ラファエロだ。
ラファエロはとても頭がよく、性格が素直で純粋。
教えていてもどんどん吸収していくので教え甲斐がある。
両親が離婚してそれぞれに別の家庭を持ち、異母兄弟がいて、日本とブラジルと離れている環境ながら、これだけ純粋で素直に育ったことに敬意を表したい。
それぞれ離れ離れになったとはいえ、それまでの両親の性格や育て方が良かったのだろう。
昨日はフリートーキングをしばらくして、それから少年がよくやる日本のゲームについて話した。
武士がテーマのゲームのようなので、会話が古風で難しいらしく、丁寧な日本語の挨拶、敬語を習いたいと少年が積極的にいってきた。
「好きこそもののじょうずなれ」とはよく言ったものだ。
「鎧」「兜」「盾」と言った漢字がゲームに出てくるのでそれらがわからないという。
難しい言葉が出てくるゲームをやっているものだ。
そこから発展して音読みや訓読み、漢字のなりたち、日本の歴史についてわかりやすく教えたが、間違ったことを教えてはいけないので、私も辞書をひいたり、歴史書を読み直したりで、まさに「教えることは学ぶことなり」といった感じとなった。
今日は『白川静読本』平凡社を読み直してみようと思う。
18歳のブラジル人少年に日本語を教えるのに、日本語の原点やそれを研究してきた白川先生についてしらないで過ぎていくことはできない。
雨が降る日は、心静かに読書するにはもってこいの日だ。
外国人少年の向学心に燃える目が美しい。
この心を私も持って先に進みたい。