2014-10-05 雨のトレモロ 随想 diary 今日は数十回目の結婚記念日。 大学時代からの喧嘩友達であり、先輩であり、 恋人でもあった彼と結婚したのは肌寒い秋の日の今日だった。 未熟者同士の若すぎる結婚だった。 初任給をもらったばかりの彼と新米主婦のおままごとのような新生活のスタートだった。 あれから幾星霜。 ハナミズキに赤い実がついたのを窓辺で眺めながら、 ふたりっきりで飲む珈琲の渋みが過ぎし日を思い出させる。 軒端を伝う雨のトレモロは プロポーズされた日の私の胸の鼓動。