一年のしめくくりの12月。「十二月のうた」を声高らかに朗読しようと思う。
おんなのことば (童話屋の詩文庫) | |
茨木 のり子 | |
童話屋 |
「十二月のうた」
熊はもう眠りました
栗鼠(りす)もうつらうつら
土も樹木も
大きな休息に入りました
ふっと
思い出したように
声のない 子守唄
それはぼたん雪
師も走る
などと言って
人間だけが息つくひまもなく
動きまわり
忙しさとひきかえに
大切なものを
ぽとぽとと 落としてゆきます
(『おんなのことば』茨木のりこ(童話屋))
大切なものをぽとぽとと 落としてきたのではないか・・・。
来年は忙しさにまぎれることなく、丁寧に生きたい。