飛翔

日々の随想です

失うということ


 年齢を重ねて、色々な出来事を積み重ねて幾年月。
 色々な人に出会い、別れもあり、人の心の深みを味わってきたつもりである。
 それでも、なお、わからないのは人間。これほど面白いものはなく、これほど不可解なものはないとしみじみ思う。
 だんだん自分が自分であるということを失うことの恐怖と悲嘆と悲哀は計り知れない。
 なまじの共感は不遜でさえある。分かりもしないのに、共感などできないことである。