飛翔

日々の随想です

露地野菜といじめ問題


  たっぷりの野菜サラダに、とんかつを夕食に食べることにしました。露地栽培の新鮮なトマトをカットしてガラスの鉢に山盛り盛って、もりもり、さくさく、もぐもぐ食べて食べて食べた。
 露地栽培のトマトは温室トマトとはまるで違う野性味に富んだ濃厚な「これぞトマト!」という味がする。
 きゅうりでもトマトでもなにか薄い味が最近する。人工的な味とでも言おうか、お日様の光を充分受けないひょろひょろな味だ。虫に食われないよう、農薬をたっぷりかけられた人口の味がする。
 人間も、同じように外で太陽の光を浴び、真っ黒になって遊ぶ子供をみたことがない。
 手にはゲームか携帯を持って指だけで遊んでいる。とっくみあいをしても一昔前の子供たちは、手加減を知っていたが、今では陰湿な言葉のいじめに変わり、手加減を知らない。ゲームで育った子供は死んでもまた生き返るゾンビゲームのような感覚で人間を捉えている。
 これはまるで太陽の光を浴びずに人工光で育った野菜のようだ。
 野性味たっぷりの味がするトマトを食べながら、「いじめ問題」の元をふと考えるのだった。