飛翔

日々の随想です

ひと切れの西瓜


 久しぶりの休日を卒業試験の勉強と掃除に費やした。
 家中を拭き掃除したら気持ちが良い。玄関のたたきに打ち水をしたらひんやりした空気が廊下を通って満ちていく。
 隣のご主人がやってきて夫婦ふたりっきりでは食べきれないからとスイカをひと切れ持ってきた。
 春には毎日のようにイチゴをとなりに持っていったのでお礼かもしれない。
 両隣とは、よく到来物や、季節のもののお裾分けをしあっている。
 ちょっとしたものでも、なんとなくほのぼのとする。少しの近況を交わす。何も話題がないと体調を話す。人と人の交流はこんな何気ないものから心が通いあうものだと双方が実感する。だからだろうか、本当にひと切れだけのスイカだけれど、持ってきてくれて、分け合うことをよろこびあう。ほのぼのとしながらいただく。
 こんなささやかな人と人とのつながりがとても嬉しい。