飛翔

日々の随想です

「父」

今度の日曜日は父の日。もうこの世にはいなくなってしまった「父」を思う。
 こんな詩を読んだ。
 「父」
            吉野 弘

何故 生まれなければならなかったか。

子供が それを父に問うこともせず
ひとり耐えつづけている間
父は きびしく無視されるだろう。
そうして
耐えねばならないだろう。

子供が 彼の生を引き受けようと
決意するときも なお
父は やさしく避けられているだろう。
父は そうして 
やさしさにも耐えねばならないだろう。

吉野弘全詩集
吉野 弘
青土社

この詩を読んで子供の「父」に対する気持ち、
「父」が子供に対する気持ち
そんなものが永遠にかわらない,やさしく厳しい対峙であることに気づいて,ほっと胸の中にあったものが解けていきました。

おとうさん、ありがとう。