昨日の雨があがった。
名古屋の日曜日は歩行者天国だ。久しぶりにおいしいランチを食べ、行く秋を散歩でもしながら楽しもうかという夫の提案に乗ることにした。
ベルベッドの帽子をクローゼットからだしてきた。
何の変哲もないシンプルそうにみえるけれど、かぶってみると個性的でお洒落。
これからコートを着る時マッチする。
散歩には向かない帽子だ。
皮の帽子をだしてみた。
これは短めの皮のベストとコーディネイトして小粋にかぶるとグー。
どちらも散歩には向かない。
行く前のファッションショーを長々とやっていると夫の機嫌が悪くなるので、早々にしまってカジュアルなシャツスタイルにジーンズで行くことにした。
秋はお洒落をするにはもってこいの季節。とっかえひっかえ服を着てみながらふと堀口大學の詩が浮かんだ。
すべては装ひ、すべては飾る
獅子はたてがみを帽子にかむり
斑驢(はんろ)は縞をスーツに着る
樹木は枝葉の袖を振り
草は唇に紅をのばす
林檎一つと取換へた
あの楽園を出た時から
イヴよ、そなたは嘘をつく
イヴよ、そなたは身を飾る
(堀口大學詩集(弥生書房)「イヴの装ひ」から)
- 作者: 堀口大學,平田文也
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