長年、個性派俳優として活躍してきた原田芳雄さんが7月19日に上行結腸がんから併発する肺炎のために亡くなった。享年71歳。現在公開中の主演作『大鹿村騒動記』が遺作となった。
原田芳雄さんを偲んで追悼番組がNHK BSプレミアムで放送決定した。
「広島発ドラマ 火の魚」は7月21日(木)夜10:00から10:54 NHK BSプレミアム
映画「父と暮らせば」8月7日(日) 夜10:00から11:48 NHK BSプレミアム
謹んでご冥福をお祈りいたします。
そこで明日のNHK BS プレミアムに先駆けて『火の魚』のご紹介します。
三年前古本屋で見つけたお宝本。
それはこれ↓
室生犀星の絶版本。函つき。美本。函から出すとこれまたすごい!
何と装丁は室生犀星自身!!
装画は山口蓬春
しかも中身。内容の小説がすごい!
栃折久美子(とちおり・くみこ) さんをモデルにした本の題名にもなっている『火の魚』が読み応えがある。
先ず栃折久美子(とちおり・くみこ) とはどんな人か説明すると:
栃折 久美子(とちおり くみこ、1928年12月7日 - )は、製本工芸家、エッセイスト。東京生まれ。東京女子大学卒業、筑摩書房に勤務ののち、1967年退社して製本家となり、森有正を知り、以後森の死去まで恋愛関係にあった。1972年、ベルギー国立高等視覚芸術学校でルリユールと呼ばれる製本技術を学び、1975年国井喜太郎賞受賞、1981年、国際製本家協会よりマイスターの認定を受け正会員となる。1985年国際女流芸術文化協会連盟の現代芸術展審査員賞受賞。エッセイストとしても知られ、2003年に刊行した『森有正先生のこと』は話題を呼んだ。
(出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
この実在のモデル栃折久美子(とちおり・くみこ)は室生犀星とおぼしき作家から金魚の魚拓を作るよう頼まれる。金魚の魚拓とはまったくもって残酷で悪趣味。頼まれた彼女の心理はいかに?というようなもの。実際は本当に金魚の魚拓をとらされて、それは後に他の本(『蜜のあはれ』)の装丁に使われたという逸話をもつお話。
栃折久美子(とちおり・くみこ)は本好きにとって知る人ぞ知る人物なのである。
何しろ絶版本なのだからこの機を逃がしたらもう手に入らない本。