朝晩涼しくなって秋めいてきた今日この頃。
日が沈むのがはやくなってきて、さみしい夕暮れを感じる。
秋の夕暮れは特に人にさみしさやはかなさを感じさせるものがある。
昔の歌人たちもこの秋の夕暮れを歌ってきた。その中でも有名な歌三首を「三夕(さんせき)の歌」と呼んでいる。
「三夕(さんせき)の歌」
・見渡せば花も紅葉もなかりけり浦の苫屋の秋の夕暮れ(定家)
・心なき身にもあはれは知られけりしぎ立つ沢の秋の夕暮れ(西行)
・寂しさはその色としもなかりけり槙立つ山の秋の夕暮れ(寂蓮)
と歌っている。
※秋の庭に忍び寄るたそがれはさみしくて美しい。
それは沈み行くことへの惜別の情