飛翔

日々の随想です

絞め殺しの木の下で

今日は久しぶりの雨だった。軒を打つ激しい雨におどろかされた。地面を焦がし、天をも炎と化してしまいそうな炎熱地獄の日々に、慈雨だ。地が木々が、花が鳥が人が、こげた皮膚を冷やすように雨に打たれるのを喜んだ。気温は27度。39度から見ればストーブをつけたくなるような温度差だ。まさか!ストーブはつけないが、心地よい冷気が口からもれる「暑い!」炎を消した。
 明日はまた35度の炎熱地獄がまっているらしい。

遺跡の建物を覆い尽くそうとするガジュマロの巨木。(カンボジア
 地球はどうかしちまったぜ!
 豪雨が山肌を削り、濁流と地すべりが村を押し流した。地球のあちこちで洪水がおき、人を住まいを丸飲みにしていった。
 地球はどうかしちまったぜ!
 日本は亜熱帯地域になってしまう。今に街路樹はバナナの木でおおわれ、絞め殺しの木(ガジュマロ)が建物に巻きつきじりじりと日本列島を覆いつくし、絞め殺していく。
 いつのまにか心地よい冷気にまどろんでいた。
 外には絞め殺しの木はまだ生えていない。ほっと一息ついた耳に雨音が涼しい。