飛翔

日々の随想です

Chanson d'Automne

 

Chanson d'Automne     落葉/上田敏

Les sanglots longs      秋の日の
Des Violons          ヰ゛オロンの
De l'automne         ためいきの
Blessent mon coeur      身にしめて
D'une languer         ひたぶるに
Monotone          うら悲し。

Tout suffoncant       鐘のおとに
Et bleme quand         胸ふたぎ
Sonne l'heure          色かへて
Je me souviens         涙ぐむ
Des jours anciens        過ぎし日の
Et je pleure.          おもひでや。

Et je m'en vais          げにわれは
Au vent mauvais         うらぶれて
Qui m'emporte          こゝかしこ
Deca dela            さだめなく
Pareil a la            とび散らふ
Feuille morte.          落葉かな。
(poem de Paul Verlaine)

時の移ろいは早い。
朝晩めっきり涼しくなってきた。
しみじみと音楽したくなる。

ここのところバッハを聴いている毎日。
今朝は戦争が音楽家の運命に多大な影響をあたえてしまったヴァイオリニスト、ヘンリック・シェリングのバッハをしみじみと聴くことにした。

バッハ:ヴァイオリン協奏曲

バッハ:ヴァイオリン協奏曲

  • アーティスト: シェリング(ヘンリック),バッハ,マリナー(ネビル),アカデミー・オブ・セント・マーティン・イン・ザ・フィールズ,アッソン(モーリス)
  • 出版社/メーカー: マーキュリー・ミュージックエンタテインメント
  • 発売日: 1995/07/05
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ヘンリック・シェリングは1918年ポーランドに生まれ名指揮者ワルターと共演し、名声を博した人だけれど、ナチスポーランド侵略時に、亡命ポーランド政府の情報将校兼通訳としてメキシコに渡り、ポーランド難民の為に尽くした人でもある。戦後難民を受け入れてくれたメキシコに恩義を感じた彼はメキシコで音楽活動することにより恩義に報いた。そのため国際的な音楽活動から忘れられた人となっていたけれど、才能は眠ってはいなかった。ルービンシュタインの尽力でまた国際舞台に復活。

彼が奏でるバッハは、心から奏でる奥行きのあるバッハ。誠実なしみじみと心に染みるバッハはめったに聴けるものではない。