飛翔

日々の随想です

『火の魚』室生犀星(中央公論社)

今日は嬉しい古本の釣果がありました。
それはこれ↓
 お宝本。
それはこれ↓

 室生犀星の絶版本。函つき。美本。函から出すとこれまたすごい!

何と装丁は室生犀星自身!!

 装画は山口蓬春

 しかも中身。内容の小説がすごい!
 栃折久美子(とちおり・くみこ) さんをモデルにした本の題名にもなっている『火の魚』が読み応えがある。
 先ず栃折久美子(とちおり・くみこ) とはどんな人か説明すると:

 栃折 久美子(とちおり くみこ、1928年12月7日 - )は、製本工芸家、エッセイスト。東京生まれ。東京女子大学卒業、筑摩書房に勤務ののち、1967年退社して製本家となり、森有正を知り、以後森の死去まで恋愛関係にあった。1972年、ベルギー国立高等視覚芸術学校でルリユールと呼ばれる製本技術を学び、1975年国井喜太郎賞受賞、1981年、国際製本家協会よりマイスターの認定を受け正会員となる。1985年国際女流芸術文化協会連盟の現代芸術展審査員賞受賞。エッセイストとしても知られ、2003年に刊行した『森有正先生のこと』は話題を呼んだ。
(出典: フリー百科事典『ウィキペディアWikipedia)』

 この実在のモデル栃折久美子(とちおり・くみこ)は室生犀星とおぼしき作家から
 金魚の魚拓を作るよう頼まれる。金魚の魚拓とはまったくもって残酷で悪趣味。
 頼まれた彼女の心理はいかに?というようなもの。実際は本当に金魚の魚拓をとらされて、それは後に他の本(『蜜のあはれ』)の装丁に使われたという逸話をもつお話。
 栃折久美子(とちおり・くみこ)は本好きにとって知る人ぞ知る人物なのである。

 何しろ絶版本なのだからこの機を逃がしたらもう手に入らない本。
※箱付き。箱ややスレあり。欲しい方お譲りします。ご連絡ください。