2011-10-01から1ヶ月間の記事一覧
夫は毎日お弁当を持っていっている。朝お弁当をつめていると夫が「お昼は独りでパンを食べているんだろうなあ?珈琲をおいしく淹れてさ」と言い出した。 「え?私のお昼ご飯のことを心配してどうしたの?」と尋ねると、「ふと、昼間、どんな顔をして食べてい…
日日是好日―「お茶」が教えてくれた15のしあわせ (新潮文庫)森下 典子新潮社蔵書として手元にいつでも読みたい本というものがある。 赤ペンで印をつけたり、ページを折ったり、風呂の中で読んだりと・・すさまじい読み方に耐えてきた風雪まみれの本には愛着…
「ありがとう」の心は美しく、なによりも報われる言葉だ。 母は家事を決して手を抜くことはなかった。特に食事は手間隙かけていた。叔父が訪ねてくるときは、二三日前から叔父の好きな「身欠きにしんの甘露煮」を作るために準備していた。三日前にすることは…
先日の夫の誕生日に手作りのケーキで祝おうと張り切って作った。 生クリームは奮発して北海道から空路、取り寄せた純正の生クリームを使った。台所に甘いスポンジケーキが焼ける匂いがして、ほんのり心まで甘く温まった。お菓子つくりは心をほのぼのとさせる…
マキアヴェッリ語録塩野 七生新潮社このアイテムの詳細を見る時代を超える指導者論。 マキャヴェッリの思想の抜粋。政治とは永田町界隈で繰り広げられるものでなく、持てる力をいかにすれば公正に、かつまた効率よく活用できるかの「技」ではないかと塩野氏…
今日は一日雨だった。名古屋祭りは中止となった。 明日は地区の運動会。さてどうなるのだろうか?玉入れに参加することにしているが、地区の運動会も参加者は年々すくなくなってきた。いっそのことなくせばよいが、そうなると、同じ町内に住んでいても、まっ…
今日は夫の誕生日。手作りのバースデー・ケーキでお祝いしようと思ったら、こういった。 「お!遠くから見たらすごいと思ったけど、近くで見たらやっぱり素人のケーキだ」って。 もうぐれてやる! これからはくろうとの作ったケーキを買ってきてやろう。 作…
今日は横殴りの激しい雨が降る小寒い一日だった。 「消えてしまったもの」「消えてしまった言葉」についてぼんやりと思いをめぐらせて時が過ぎて行った。 消えてしまった私の熱情の焔。消えてしまったあの人との恋。消えてしまった私の青春・・・。「好き」…
小さいおうち中島 京子文藝春秋このアイテムの詳細を見る 戦前・戦中・戦後にかけて「女中」として働いてきた女性の手記をもとに、現代人の甥を介して邂逅(かいこう)する入れ子細工のような構成となっている。 昭和五年、十四歳だった主人公タキは山形から…
その昔、父親が突如職場に辞職届を叩き付けてやめてしまったことがあった。 子供三人かかえ、次の転職先もきまっていないのに辞めてしまうなんて短気と片づけるにはおさまらない暴挙だった。やむにやまない事情があったにちがいないが・・無責任な父親の所業…
父のこと母のこと岩波書店Amazon 父や母を思うとき、そこには家族の歴史があり、生活があり、時代が映し出される。子の視点からとらえた父や母の姿を描いたものが本書である。 日本エッセイストクラブ賞を受賞した歴代の作品の中から「父と母」について書か…
カボチャがおいしい季節になった。 ほくほくしたカボチャは甘みがましておいしい。 そこでカボチャのケーキをつくることにした。 カットすると中はこんな風です。材料: 直径18cmの底の抜けるタイプの丸型一台分 カボチャのピューレ: カボチャ(のわたと…
子供のころから人間が好きで、興味があった。我が家を訪れるさまざまな人を観察するのが面白かった。親戚に変わったおばさんがいて、我が家の家系からはけた外れに外れた人だった。 父は筆がたつ人だったので、このおばさんは父に「いつか自分のことを題材に…
茶話と言えば有名な薄田泣菫の『茶話』(冨山房百科文庫)がある。完本 茶話 (上) 冨山房百科文庫 (37)薄田 泣菫冨山房 国内外の取って置きの話、歌舞伎役者のあれこれ、時事問題などを軽妙な切り口で書いたコラムのお手本のような文ばかり。さすがに薄田泣…
朝晩、急に冷えて寒い。懐も、心も寒い・・・と言っても誰も笑ってとりあってくれない。なんだかむしょうにさみしくて、寒い。 なんだかなぁ〜・・・。なんだかなんだ。そんなときってないかい? 秋はまるで人生のたそがれどきのようだ。先が見えないという…
丸一日降り続いた雨がやんだ。 寒いので炬燵をだした。まだ早いといった本人が真っ先に温まっていた。 こんな詩が炬燵の代わりに私を温めてくれた。 見知らぬ子へ 辻征夫何だかとてもおこりながら すたすた歩いて行くおかあさんのうしろから 中学に入ったば…
(花嫁はモデルによる撮影です) 秋は春に続いてブライダルシーズンといってよいだろう。 天高く、青い空。空気は澄み、新たな門出にふさわしい気候である。 私と夫も○年前の10月に結婚した。大学を卒業したばかりの初々しいと言おうか、まだ社会にでるのも…
母方の祖父は大學で数学を教えていた。 とても厳しく、こだわりの人だった。厳しいわりには学生がよく遊びに来た。留学前の学生(地方出身者)などは帰国するまで書籍類を本箱ごと祖父にあずかるように頼んだりしていた。 そんなある日、一人の学生が訪ねて…
書きたいことが山のようにあっても、書けない日というものはある。 言いたいことが山のようにあっても、一言も言えない日がある。 そんな日がきっとみんなにもあるだろう。 山のような洗濯物をもって今日は川に洗濯にでかけた。昔の人は石の上に洗濯物を置い…
今朝はちょっと嬉しいことがあった。 いつも散歩に出かける途中で、一軒の家の前にさしかかると、中から待ちきれないように黒い鼻先が見える。 それが「旧姓ポチ」だ。今日彼の名前は「ポコ」だということが分かった。 柴犬のポコに会うのが楽しみで散歩にで…
Chanson d'Automne 落葉/上田敏Les sanglots longs 秋の日の Des Violons ヰ゛オロンの De l'automne ためいきの Blessent mon coeur 身にしめて D'une languer ひたぶるに Monotone うら悲し。Tout suffoncant 鐘のおとに Et bleme quand 胸ふたぎ Sonne l…
きっと君は泣く (角川文庫)山本 文緒角川書店 山本文緒の作品は今まで一冊も読んだことがない。 友人が面白かったというので『きっと君は泣く』角川文庫を読んでみた。 面白いか面白くないかと聞かれれば面白かったとこたえる。 現代をよく活写しているとい…
「天高く馬肥ゆる秋」などと言うけれど、馬だけでなくこの私めも肥ゆる秋になった。何を食べてもおいしくて困る。朝、食欲がないということが今までの人生で一度もない。 これは人様には言わないほうがよろしいことのようだ。 なにしろ「美女」というものは…