昨日は思わぬ遠い親戚から電話があって、驚くやら喜ぶやら賑やかな一日になった。
受賞という思わぬ吉事に恵まれたからだった。
コンテストに応募したのは3月の終わりごろだった。締め切りギリギリに原稿を提出して以来、すっかり忘れていた。
2週間前、一本の電話で受賞を知った。しかし、入賞というだけで、どの賞をいただけるのかは当日まであかせないとのこと。
おそらく参加賞ぐらいが良いところだろうと思っていた。しかし、人間というのは秘密にされると空想は空を飛ぶ。
もしかしたら大賞をもらえるかもしれないと儚い夢を抱いてしまった。
人間を長くやって一息ついた今、病を得た時の心細く不安な気持ちや治った時の喜び、家族のありがたさなどを思い出す。
身近な家族ほどお礼の気持ちや感謝の気持ちを伝えるのを怠(おこた)ってしまいがちだ。
この機会を逃したら、これから先ずっと入院していた時の気持ちや、家族(夫)への感謝の気持ちを伝えられないとペンをとった。
その気持ちが入賞に導いたのだと思う。いや、あの時、病気の妻を元気づけようとした夫の想いが賞に繋げたのだと思う。