人との関わりなしには生きていけない。しかし、円滑にいくことばかりでなく摩擦もおきる。
そんな日常の対人関係に疲れてほっと一息つくとき、パソコンを開いてネットにつなげる。
そこでまたしても人とのかかわりで摩擦があるとしたなら、休まるときがない。
インターネットの使い方が昨今取りざたされている。
確かに顔もみたことがない匿名性の濃いネットには落とし穴がある。
先ごろ起きた犯罪でも「犯罪サイト」なるものがあってそこにアクセスしたもの同士が寄り集まって見ず知らずの通りすがりの女性を襲い顔を見られたというだけで殺人を犯した。許しがたい犯罪である。
あまりにもお手軽に人を襲い、殺してしまう犯罪。力も若さもあり余っている若者三人は無職。
その無職の若者ががんくびそろえて犯罪ネットにアクセスして若い女性の命を奪ってしまった。
一人が自首しなければこの犯罪は解決の糸口さえ見つからなかったであろう。
「必要は発明の母」
文明の利器を手に入れた人間は月にまでいけるようになり、情報は瞬時に世界をかけめぐるようになった。
しかし、複雑な機械を操作できるようになったのに、心はおいてきぼりをくってしまった。
顔が見えない文字だけが頼りのネットで、意思の疎通を円滑にはかるには想像力と思いやりが不可欠だ。
顔を見ながら話す日常の会話でさえも摩擦がおきるのだから、見えない相手にはよくよくの配慮が肝要。